優 月 鉄 道  

The days which earth people strike out into
various places of the cosmos,
Youzuki Railroad is running between the
earth and the moon with traveler's heart.

 

列車番号9351
地球発22時05分 快速 双星


[快速双星]

 

金曜日の夜、それはメガロポリスの街がもっともにぎわう時。
週末の開放感を楽しむ人々が、夜の街を盛りたてていく。
その頭上を轟音とともに駆け抜けていく宇宙鉄道の車内も、また週末特有の空気に包まれている。
長距離列車には、これから始まる旅に高まる期待と喜びが。
そして近郊列車には、緊張感から解放された安堵と休息の静けさが。

 

優月鉄道の快速「双星」。長い編成の座席を埋める乗客の多くは、一週間の仕事を終え、自宅のあるコロニー月見台へ帰るビジネスマンたちだ。

オフィスに鳴り響く電話、喧騒と怒号に緊張が走り、息苦しくなるウィークデーの毎日。一方これからの二日間は、そんな窮屈な時間から少し抜け出して、家族や友人との時間を過ごす。

その週末の始まりを告げる4時間の列車の旅。しかしこの4時間こそが全てから解放され、一人になって、ただ列車の揺れに身を任せ、思い思いの時間を過ごすことができる瞬間だ。
酒で一息つく者、お気に入りの一冊を持ち込む者、静かに窓の外の星を見つめる者。ささやかだけれど、でも何物にも代えられない至福の時。誰もがたった4時間といわず、もうこのままどこまでも、宇宙の果てまでも走り続けていたいと思うくらいの。

 

本当のところ、自分はコロニーの住民ではない。列車が着いたら夜明けまで駅のカフェで過ごし、折返しの急行に乗って地球へ戻る。ただそれだけだ。
そんな自分が時々金曜日のこの列車に乗ってコロニーへ向かうのは…これだけ広いメガロポリスの街でも、こんなにも多くの人々の心がひとつに、穏やかになる空間はそう多くない。そんな幸せな時間を共有したいという思いから。

 

宇宙空間に響く規則的なレールの響き。彼方に輝く月の煌りを受けながら、列車は走る。それぞれの想いを乗せて。

 


 

快速

双星

SOUSEI

運行区間

地球(メガロポリス中央)〜コロニー月見台  約15万キロ 約4時間

列車編成

1号車

2号車

3号車

4号車

5号車

6号車

7号車

8号車

9号車

10号車

11号車

12号車

普通座席車

普通座席車

普通座席車

ビュフェ/普通座席車

グリーン車

グリーン車

ビュフェ/普通座席車

普通座席車

普通座席車

普通座席車

普通座席車

普通座席車

                       

地球人向け居住区「コロニー月見台」と地球を結ぶ列車。
コロニーの人口増加に伴い、月面基地行きの急行と乗客を分離する目的で、新たに設定されたものである。

「コロニー月見台」は、球状のブロックを2個つなげた形をしており、「双星」の列車名は、その外観イメージからつけられた。
コロニーでは現在、第二期入居が完了したが、新たに第三期入居の募集が近づいており、これに備えて「双星」にも急行「朝霧」とほぼ同型の新車両が導入され、現在の姿となった。

定期便は毎日一往復が設定されているが、コロニーの住民の多くは地球に職場を持っており、ウィークデーは地球で働きながら、週末はコロニーへ戻るというパターンが多い。
そこで、週末の需要増に応えるべく、地球発金・土曜日(コロニー月見台発は土・日曜日)に運転されるのが、臨時快速「双星81号」である。一応、臨時列車という位置づけであるが、地球の習慣で企業の多くが休業となる時期(年末年始、大型連休等)以外はほとんど毎週運転されている。

1号車

2号車

3号車

4号車

5号車

6号車

7号車

8号車

9号車

普通座席車

普通座席車

普通座席車

普通座席車

普通座席車

普通座席車

普通座席車

普通座席車

普通座席車

                 

  ▲ 臨時「双星81号」の編成 (普通座席車のみ)

 


[メガロポリス中央駅]

[西南急行電鉄&優月鉄道]