松阪線活性化計画
松阪線(松阪〜奥香肌峡・43.8km)は、開業以来全線が単線であり、また線路規格も低いため、最高運転速度が85km/hと低くなっていますが、当路線は地域密着型の生活路線という性格が強く、駅間距離も比較的短くなっています。この傾向は近年さらに強まり、駅の増設や交換設備の増設による列車増発を積極的に行ってまいりました。その一方、普通列車のワンマン運転や短編成化といった合理化にも取り組んできました。
このように経営努力を続けてきましたが、残念ながら利用客数は1990年代初頭から徐々に減少の方向にあります。
しかし、当路線の通過地域である三重県中部は、温暖な気候や豊かな自然環境、名古屋・大阪など都市部へのアクセスの利便性などの評価が高いこともあって、人口の流出は比較的小さく、広域行政圏として地域内の結びつきや交流も活発です。また沿線には自然や歴史を生かした観光・レジャー拠点も整備され、静かなブームとなっています。
そこで、より生活に根ざした便利で親しまれる鉄道として独自の活性化を目指してまいりたいと考えております。
このようなコンセプトのもと、「松阪線活性化計画」を実施いたします。
(その1)松阪〜西松阪間の列車増発 (2001年において実施済)
日中、区間運転の列車を増発し、同区間で普通列車を毎時2本とします。
(その2)近畿日本鉄道線および陶都急行電鉄線との急行列車相互直通運転の実施 (計画進行中)
当社松阪線・奥香肌峡から松阪を経由し、近畿日本鉄道線および陶都急行電鉄線に直通し、愛知県名古屋市、瀬戸市方面への相互直通急行を運転することにより、活発な地域間交流を図ろうとするものです。
・2004年、松阪駅構内にて、近鉄線方面への乗り入れに使用する連絡線が設置されました。 |
・乗り入れ相手である近鉄・陶都急行電鉄についての詳細はこちら |