〜その昔、1969年には「アポロ11号」により人類が初めて月に降り立つなど、宇宙への挑戦は絶え間無く続けられ、いまや地球人類は、広い宇宙のさまざまな場所へと、活躍・居住の場を広げています。太陽系はもちろん、銀河系のあらゆる星との間で、通信・交通網が結ばれるようになり、かつて夢であった宇宙旅行も、誰でも手軽に、とまではいきませんが、かなりポピュラーなものとなりつつあります。

広大な宇宙に漂う星の数々を結ぶ交通網として、もっとも有名なのが、スリーナイン号で知られる銀河鉄道であります。銀河鉄道の誇るネットワークは、すでに遠くアンドロメダにまで及んでいることは良く知られていますが、これに対し、一部の惑星や衛星間のみを結ぶ「地方宇宙鉄道」も数多く存在します。
「優月鉄道」は、そんな地方宇宙鉄道の中でも、地球人にとって特になじみ深い、月への交通機関として開業したものです。

宇宙の鉄道は、長く銀河鉄道の独占状態でしたが、太陽系レベルでの運輸事業規制緩和をきっかけに当鉄道が設立され、運行免許を取得しました。
当鉄道は、設立当初は貨物列車のみ運行していましたが、のちに旅客列車の運行も開始することになりました。現在でも、当鉄道全体の運行本数および取扱輸送量は貨物の方が多くなっています。